結婚して20年近く経ちますが、過去に1度だけ夫に浮気されたことがあります。
それに気が付いたのは会社からの帰宅時間が遅くなることが多くなったためで、遅くても8時には帰宅していたのが、日によっては午前様になることもありました。
初めは仕事が忙しいんだな、と思っていましたが、同じ社宅に住んでいる奥さんにご主人の帰宅時間について聞いてみたところ、いままでと変わりないとのことだったので、何かあるとは思っていました。
会社は土日が休みなのですが、そのうちに休日までも仕事と称して出かけるようになり、お酒を飲んで帰って来る日も増えてきました。
だんだん私に対する言葉使いもそっけなくなり、休日に家族で出かけるのも拒むようになってきたある日、スーパーに行こうと財布の中身を見てみたところ確かにあった5千円札がなくなっていることに気付きました。
帰宅した夫にそのことを話したところ、「俺が盗ったと思っているのか!」と怒鳴られて修羅場に。
夫のことが怪しくなりました
言い言葉に買い言葉でどんどんエスカレートしたため、最近の行動がおかしい、何か隠し事をしているんじゃないかと問い詰めたところ、「もうお前とは話したくない」と言われてそれから無言の日々で家庭内別居となってしまいました。
それからは家で全く食事をすることがなくなり、仕事に行ったまま帰宅しない日が続くなど辛い日々が始まりました。
たまに帰宅したときに、毎日どこに泊まっているのか、洗濯物などはどうしているのかを訊ねると、夜は同僚の家やマンガ喫茶に泊まり、洗濯物は仕事の途中にコインランドリーで済ませているとのことです。
そんなはずある訳ないと思い、ある日、夕方近くから会社の最寄りの駅で隠れていると、定時少し過ぎに駅に向かう夫の姿を発見。
そのまま尾行してみると、駅で下車して女性と合流するのを目撃しました。
これはもう浮気確定で、その後まで尾行すると自分が傷つく結果になるのが分かっていたためそのまま帰宅しました。
修羅場に発展
翌日の深夜、帰宅した夫に現場を目撃したことを伝え、あの女性は誰なのかを問い詰めたのですが、逆ギレされて何も言ってもらえませんでした。
それから1週間が経っても夫の帰りはどんどん遅くなっていったので、私はおもいきって探偵事務所に調査を依頼することにしました。
依頼したのは横浜市内の探偵事務所で、浮気調査を得意とされているところでした。
私もある程度は浮気の実態を把握できていたので、それを調査員の方に伝えると、1週間も経たずに、ホテルに入る証拠写真とその浮気相手が誰なのかを調べてくれていました。
調査員の方から、浮気相手は夫が働く会社の同僚であることを教えてもらいました。
その報告書を手元に改めて夫と話し合うことにしました。
今後は写真まで撮っているので、夫は素直に認めてくれました。
きちんと全部話してほしいと伝えたところ、その同僚の女性は、私よりもずっと年上の女性であることを白状しました。
もちろん浮気されていたことが事実であったことはショックでしたが、それよりもその女性が自分よりもかなり年上だったことに激しいショックを受けました。
そして「私との将来像が見えない」「一緒に年老いていくことが考えられない」と言われました。
私はもう離婚するしかないと判断しました。
ただ、そのまま泣き崩れてしまいました。
夫のいるリビングで明け方まで涙を流していたことを覚えています。
舅の危篤を知らせる電話で状況が一転
それから私は夫と離婚に向けて話し合いを始めることにしました。
また、慰謝料のこともあるので、弁護士に依頼しようと思っていたところ、ある日夫の実家からの電話でその状況が一転します。
それは病気療養中の舅の危篤を知らせる電話で、夫にその旨連絡すると急遽帰宅し実家へ急行しました。
もちろん私は同行しませんでしたが、それから数日後、舅が死去したという連絡を受け実家に行くと思わず心配になるほど夫は憔悴しきっていました。
そしてお葬式が済むと夫は憑き物が落ちたようになり、今までのことを私に謝罪しました。
何が夫をそうさせたのか分かりませんが、きっと自分の愚行が親の死期を早めたと思ったのではないでしょうか。
あれから5年ほど経った現在、以前のような優しい夫になり穏やかな日々を過ごしていますが、正直な所、私のもやもやは消えてはいません。
いつもは忘れていますが、ことあるごとにあの日々が思い出されてしまうのはこれからもずっと続くのだろうと思っています。
ただ、もし探偵事務所で浮気調査をしてもらっていなかったら、真実が何も分からないままウヤムヤにされ続けていたと思うと怖くなります。
夫婦できちんと話し合う機会を得るためにも、浮気調査は大切だと実感しました。